JAL USA CARD はアメリカ在住、もしくはアメリカ在住予定の日本人向けに作られたアメリカのクレジットヒストリーを構築し始めるのに適したカードの1枚です。
基本的には渡米者の最初の1枚としてのカードではありますが、一部の航空マニア向けのステータスを獲得出来る可能性を持つユニークなカードでもあります。
今回は2024年にカード内容が新しくなった新生 JAL USA CARD について評価を語っていきたいと思います。
【評価・年会費・特典】
JAL USA CARD | ||
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おすすめ度 | ★★☆☆☆ | |
カードブランド | First National Bank of Omaha / Mastercard | |
リワードプログラム | ベーシック | プレミアム |
年会費 | $35 | $85 |
ポイント還元率 | 2%:JAL 1%:その他 |
0.5%:その他 |
通常サインアップボーナス | 5,000 Miles | |
ボーナス条件 | 初回国際線搭乗 | |
その他の主な特典 |
搭乗ごとに区間マイルの10%を積算 JALグループ機内販売が10%割引 羽田・成田免税店でのお買い物が5%割引 JAL国際線機内Wi-Fiサービスご利用金額が約10%割引 JAL Life Status プログラムのポイントを獲得 |
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外国為替手数料 | なし | |
公式サイト | jalusacard.com |
JAL USA CARD の特典は一般的なアメリカのクレジットカードと比べるとハッキリ言って非常に劣っていますので、それらのカードを作れるようになり次第切り替えるのがおすすめです。
アメリカのクレジットカードには年会費無料で、どこで使っても2%のキャッシュバックがもらえる程度のカードならばざらにありますし、年会費がかかるカードの中には年会費など余裕でペイ出来るどころか作れば作るほど稼げるカードが沢山あります。
しかしそういった優秀なアメリカのクレジットカードを作るにはアメリカでのクレジットヒストリーの構築は必須で、そういう意味ではこのカードから始めるのは悪くないです。
1つのカードで年会費が2種類あるのもこのカードのユニークな点ではありますが、個人的にはプレミアムにしたところで大した価値は無いので、年会費の安いベーシックがおすすめです。
【2025年3月31日までのボーナスキャンペーン】
2024年10月のカード内容の更新に伴い、2025年3月まで以下のキャンペーンをやっているようです。
これまでの傾向からみてこのキャンペーンが終わっても、次の機会に何らかのキャンペーンが行われる可能性は高いと思います。
初年度年会費無料
通常このカードはプレミアムリワードの場合は$85、ベーシックリワードの場合は$35の年会費がかかりますが、キャンペーン中に申し込むと、初年度の年会費が免除されます。
基本的にベーシックがおすすめと先ほど述べましたが、このキャンペーン中で1年後にこのカードを解約するつもりならばプレミアムでも損はありません。
ちなみにアメリカでクレジットカードを解約するのは簡単ですが、クレジットヒストリーが浅い間はカードを閉じるとクレジットスコアに与える影響は大きいかもしれません。
最大10,000マイル獲得
このカードで3ヵ月以内に$5,000利用すると、5,000マイルが獲得出来ます。(ベーシック・プレミアム両方)
さらにプレミアムリワードの場合は、同期間内に追加で$2,000(つまり合計$7,000)利用すると、5,000マイルが獲得出来ます。
一般的なアメリカのクレジットカードのサインアップボーナスと比較すると非常にショボいのであまりに気にしなくてもよいですが、無理せずに貰えるなら貰っておきましょう。
【ベーシックリワードかプレミアムリワードか】
基本的には特典の少ないこのカードを維持することはおすすめしませんので、ベーシックリワードを選択して2年目以降には解約するのがおすすめです。
また解約せずとも長く使う場合でもカード利用で獲得出来るマイルの還元率が低いこのカードよりも、他の優秀なクレジットカードを作って支払いのメインはそちらに任せるの方が良いと思いますのでベーシックでほとんどの方は問題ないはずです。
唯一、JAL のマイルを積極的に集めている方はプレミアムリワードプランでも良いかもしれません。
2枚目以降のおすすめのクレジットカードは下記記事まとめていますので興味があればご覧ください。
【申請にアメリカのクレジットヒストリーは不要】
ほとんどのアメリカのクレジットカードは作るためにはクレジットヒストリーが必要です。
そしてクレジットヒストリーを構築するにはクレジットカードが必要です。
つまり日本人が何の準備もせずにアメリカに渡るとクレジットカードを持つのに苦労することになります。
しかしこの JAL USA CARD は日本の勤務先や勤務年数、米国での年収、米国の連絡先住所といった情報のみで、最初のうちはソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)も無しで申し込みすることが可能です。
ただしクレジットヒストリーを構築するためにはソーシャルセキュリティーナンバーは必須ですので、取得され次第忘れずに登録するようにしてください。
【その他の特典】
JAL USA CARD で支払う必要があります。
対象店舗: 羽田空港国際線ターミナル内「TIAT DUTY FREE SHOP NORTH」および「COSMETIC BOUTIQUE NORTH」 成田国際空港第2旅客ターミナル内「JAPAN DUTY FREE(本館店/サテライト店)」および「JAL DUTYFREE (本館店 / サテライト店)」
JAL USA CARD で積算されるショッピングマイル1500マイルごとに、Life Statusポイントが5ポイントたまります。
【ポイント還元率】
プレミアムリワードの場合は1ドル利用で1マイル、ベーシックリワードの場合は2ドル利用で1マイル獲得出来ます。
プレミアムリワードのみ、JAL での対象の購入には1ドルで2マイル獲得出来ます。
アメリカのクレジットカードでは場所を選ばずどこで使っても1ドル利用で2マイル(相当)以上貯まるカードも珍しくありませんので還元率は最低水準です。
【カード使用上の注意点】
【解約手順】
JAL USA CARDは電話で解約することが出来ます。アメリカのクレジットカードですが日本語対応もしてくれています。
公式サイトで電話対応の窓口を確認しましょう。
氏名、電話番号、住所、カード番号といった基本的なものを準備しておけば5分ほどで解約手続きは済むようです。
解約時、多少クレジットスコアが下がる点は注意しておきましょう。
クレジットスコアには最長で維持しているクレジットカードの年月が影響しますので、そういった意味でもこのカード以外に早めにクレジットカードを作りたいですね。
【対抗カード】
ANA CARD U.S.A.
ANA CARD U.S.A.もクレジットヒストリーが無くても作ることのできるアメリカのカードです。
こちらは年会費$70で選択肢はありません。
JAL USA CARDを選ぶかANA CARD U.S.A.を選ぶかは単に自分がJAL派かANA派かで決めてしまっても良いでしょう。
アメリカでマイルを貯めたいならAmexのポイントから転送できるANAマイルのほうが貯めやすいです。
Chase Freedom Rise
渡米前に作ることは出来ませんが、渡米後Chase銀行を開設出来るならFreedom Riseはクレジットヒストリー構築用におすすめです。
何と言っても年会費無料が嬉しいですね。
Discover it Secured Credit Card
Secured Credit Card というジャンルのカードはアメリカでクレジットヒストリーが乏しい人や、クレジットスコアが悪い人のための、銀行の残高をクレジットカードの利用額上限とするカードです。
Discover it は年会費も無料で Secured Credit Card の中ではガソリンスタンドやレストランで多めのキャッシュバックがもらえるカードです。
【申し込みリンク】
本カードは紹介リンクはありませんので下記公式リンクからお申し込みください。特にアフィリエイトリンクでもないのでご安心を。
【玄人の遊びどころ】
さて基本的に JAL USA CARD は渡米間もない初心者向けのクレジットカードですが、上級者向けのユニークな特典もあります。
プレミアムリワード選択時には$1,500利用するごとに JAL Life Status プログラムのポイントが5ポイント貯まる、という特典です。
JAL には「JAL グローバルクラブ」というプログラムがあり、一定数の Life Status ポイントを獲得すると生涯エリートステータスが手に入ります。
1,500 Life Status ポイントを獲得するとスリースター会員が手に入り、これにはワンワールドのサファイアステータスが含まれ、アメリカ国内線の利用でもアメリカン航空の Flagship ラウンジが利用出来るようになるなどの特典があります。そしてこれは毎年たった2,000マイルで維持できます。
しかし 1,500 Life Status ポイントを獲得するにはこのカードで$450,000、つまり1ドル=150円計算で実に6,750万円を使う必要があります。ぎょえー。
いったいぜんたいどうやってこんな大きな出費を作り出すのでしょうか。世の中には出費をでっちあげるのに面白いことを考える人も居るのでしょう。
とは言えそもそもこの特典にそこまでリソースを費やすのか、という問題は別にあります。ワンワールドの生涯ステータスに価値を見出す人は考慮すべき内容なのかもしれません。
【まとめ】
いかがだったでしょうか。アメリカ駐在員にはよく知られているカードで、ANA USA カードか JAL USA カードを持っている人も多いように感じます。
これらのカードでなければならないと言う訳ではありませんが、慣れないアメリカに来て多少なりとも日本語でサービスが受けられることは嬉しい対応です。
ANA USA カードと比較すると単純に年会費が安い分優れているという評価ですが、他のアメリカのクレジットカードと比較するとカードの特典は劣っていると言わざるを得ません。
最初のクレジットヒストリー構築用と割り切って作るには悪くないカードですので、渡米間もない方は申請を検討してみてはいかがでしょうか。
以上、お読みいただきありがとうございました。皆さまのクレジットカードの作成の一助になれば幸いです。
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3 件のコメント:
JALカードについては1年経ったタイミングでの解約をお勧めされていますが、一番初めに作成したクレジットカードを1年で解約すると、クレジットスコアにはどの程度の影響になるのでしょうか?
例えば自分の場合、7月にこのカードを作成した後、9月にGTでアメックスのカードを発行しており、いわゆる最長維持のカードの長さとしては然程変わらないのですが、
ある程度定期的にカードを新しく作成していこうとすると、ベーシックだと年会費も安いので解約せずにスコアを維持するのも手かなと思っています。
もちろんケースバイケースになりますので、感覚的なことでもご教示いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。
解約するうえでのクレジットスコアについての懸念は大変理解できます。
クレジットヒストリーの長さはスコア全体の15%に影響しますが、渡米してしばらくはこの項目が悪いのはどうしようもないため解約による影響は小さいと思います。
実際私もクレジットヒストリーの長さの項目は最近ようやくPoor(最低)からFair(マシ)に上がりましたが5年ほどかかりました。
ヒストリーの項目が最低でも全体としてのスコアは良好を維持していますので、支払い履歴やクレジット利用率の項目の影響の方がよほど大きいようです。
確かに初めに作ったクレジットカードを解約することで最長維持のカードやクレジットカードの平均年齢に影響はありますが、5年以上の長期カードを解約するでもない限り大きな影響はないと思われます。
渡米して数年は解約せずともヒストリーの項目は最低クラスですので、そういう意味で影響は小さいはずです。
とは言えクレジットカードを新しく作っていく中で、年会費無料のカードやダウングレード先に年会費無料を持つカードを作る予定が無い場合はJALカードが最長のクレジットヒストリーをキープするための役割を持つこともあると思います。
そういった場合ではキープと言う選択肢もあるでしょう。
コメントをいただき、ありがとうございました。
確かに御指摘の通り、ヒストリーの長さはインパクトがあまり大きくないこともあるので、JALカード以外のパーソナルカードでしっかりとヒストリーを構築していくことが重要だろうと理解いたしました。
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